虚血性心疾患の治療:冠動脈の狭窄・閉塞が明らかな場合

虚血性心疾患の治療:冠動脈の狭窄・閉塞が明らかな場合

冠動脈の狭窄・閉塞部位に対する治療

  • 薬物治療
  • 冠動脈インターベンション(PCI)
  • 冠動脈バイパス術(CABG)
  • image
  • image
  • image
  • image

第15回でご説明差し上げましたように、虚血性心疾患は冠動脈の狭窄や閉塞によって、心臓の筋肉への血液供給が不足し胸痛などの症状をきたす疾患です。

虚血性心疾患はアテローム性動脈硬化が主な原因と言われており、その原因となるリスクを避ける、例えば喫煙をしない、高血圧、糖尿病、脂質異常症、肥満などにならないように生活することが第一です。

次に、高血圧、糖尿病、脂質異常症、肥満と診断されたなら、食事や運動といった生活習慣を改善し、さらに必要に応じて治療薬を用いてこれらの疾患を適切に管理することが重要です。これが、虚血性心疾患の一次予防となります。(虚血性心疾患を、冠動脈疾患ともいう)

では、右上の画像のように冠動脈の狭窄が認められ、労作性狭心症状が明らかな場合、あるいは右下の画像のように完全閉塞が確認され、激しい胸痛を伴う場合には、どのような治療があるでしょうか。

狭窄程度が軽度で症状も軽い狭心症であれば、血管を広げる作用のカルシウム拮抗薬などを投与して経過を見ることになります。
しかし、血管の狭窄が強い場合や完全閉塞しているなら、薬物治療だけでなく、血管を物理的に広げて血液の流れを改善する必要があります。
特に、急性心筋梗塞では、命に関わることがありますので、迅速な再開通処置が必要です。

再開通の方法には、カテーテルを用いた冠動脈インターベンションPCI(Percutaneous Coronary Intervention; 循環器内科の医師が実施)と、開胸を要する冠動脈バイパス術CABG(Coronary-Artery Bypass Graft; 心臓外科医が実施)があります。