検査値 the basic

文京学院大学 保健医療科学研究科 名誉教授 芝 紀代子 先生(2014年7月現在)

血圧や脂質、腎機能といった一般的な検査値の『基準値や服薬指導に活かせるポイント』を紹介しております。
薬局内の勉強会などでご活用下さい。(PDFにてダウンロード可能)

[監修]
文京学院大学 保健医療科学研究科 名誉教授 
芝 紀代子 先生(2014年7月現在)

臨床検査値一覧表

※「検査項目」のテキストをクリックするとそれぞれ詳細が表示されます。

検査項目 検査値(基準値) PDF
(印刷可能)
血圧 収縮期血圧 140mmHg未満 *1 PDFファイルダウンロード
拡張期血圧 90mmHg未満 *1
尿酸 尿酸 男性:3.5~6.9mg/dL *2
女性:2.5~6.0mg/dL *2
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検尿 尿蛋白 0.15g/日未満 *3*6 PDFファイルダウンロード
尿潜血 試験紙法での目安:(-) ~ (±) *3 PDFファイルダウンロード
尿糖 定量:2~20mg/dL *2
試験紙法:(-) *2
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腎機能 クレアチニン(Cr) 男性:0.7~1.2mg/dL *2
女性:0.6~1.0mg/dL *2
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クレアチニン・クリアランス(Ccr) 男性:116.5±5.1mL/分 *2
女性:115.0±3.9mL/分 *2
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推定糸球体濾過量(eGFR) 90.0ml/分/1.73 m2以上 *3 PDFファイルダウンロード
血中尿素窒素(BUN) 8~20mg/dL *2 PDFファイルダウンロード
尿中アルブミン 30mg/gCr未満 *3 PDFファイルダウンロード
脂質代謝 総コレステロール 120~219mg/dL *2 PDFファイルダウンロード
HDLコレステロール 男性:40~86mg/dL *2
女性:45~96mg/dL *2
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LDLコレステロール 70~139mg/dL *2 PDFファイルダウンロード
中性脂肪 50~149mg/dL *2 PDFファイルダウンロード
Non HDL-C LDL管理目標値
+30mg/dL未満 *4
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肝機能 総たん白 6.5~8.0g/dL *2 PDFファイルダウンロード
アルブミン 4.2~5.4g/dL以上 *2 PDFファイルダウンロード
アルブミン/グロブリン比 (A/G比) 1.1~2.3 *7 PDFファイルダウンロード
総ビリルビン 0.2~1.0mg/dL *2 PDFファイルダウンロード
AST(GOT) 10~35U/L(JSCC標準化対応法)*2 PDFファイルダウンロード
ALT(GPT) 5~30U/L(JSCC標準化対応法) *2 PDFファイルダウンロード
γ-GTP(γ-GT) 男性:8~28U/L *2
女性:4~18U/L *2
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ALP 110~350U/L
(4-ニトロフェニルリン酸法) *2
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糖代謝 血糖(空腹時) 110mg/dL未満 *5 PDFファイルダウンロード
血糖(75gブドウ糖負荷試験:120分値) 140mg/dL未満 *5 PDFファイルダウンロード
HbA1c 4.6~6.2%以下 *2 PDFファイルダウンロード
GA(グリコアルブミン) 12.0~16.1% *2 PDFファイルダウンロード
フルクトサミン 205~285μmol/L *2 PDFファイルダウンロード
1.5-AG
(1.5-アンヒドログルシトール)
10~50μg/mL *2 PDFファイルダウンロード
尿糖 定量:2~20mg/dL
試験紙法:(-) *2
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血液学 赤血球数 (男性) 410~530万/μL
(女性) 380~480 万/μL *6
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白血球数 4000~9000個/μL *6 PDFファイルダウンロード
血色素量 (Hb) (男性) 14.0~18.0 g/dL *6
(女性) 12.0~16.0 g/dL *6
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ヘマトクリット (Ht) (成人男性) 40~48% *6
(成人女性) 36~42% *6
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血小板数 (PLT) 12〜41万個/μL *6 PDFファイルダウンロード
MCV(平均赤血球容積) 成人 80~100fL *6 PDFファイルダウンロード
*1
日本高血圧学会「高血圧治療ガイドライン2014」
*2
芝紀代子 編集「臨床検査技師 イエローノート 臨床編 2nd edition」メジカルビュー社発行
*3
日本腎臓学会「CKD診療ガイド2012」
*4
動脈硬化性疾患予防ガイドライン2012より引用
*5
日本糖尿病学会「科学的根拠に基づく糖尿病診療ガイドライン2013」
*6
日本臨床検査医学会「臨床検査のガイドラインJSLM2012」
*7
FALCO ファルコバイオシステムズ

血圧(収縮期血圧 / 拡張期血圧)

血圧(収縮血圧期 / 拡張期血圧)

高血圧の基準は測定方法により異なります。

診察室血圧は医療機関でコロトコフ法(聴診法)を用いて測定します。精神的緊張が加わることが多く、家庭で測定する血圧(家庭血圧)より5mmHgほど高く設定されています。

診察室血圧、家庭血圧のほかには24時間血圧計(ABPM)を用いて1日の血圧変動を随時測定する自由行動下血圧があり、通常は夜間に低下して日中に上昇する血圧変動による血圧の違いによって分類されます。

降圧目標は対象によって異なります。糖尿病・CKDなどを合併するリスクが高い患者では厳格な降圧目標が設定されています。

家庭血圧は診察室血圧よりも意義があるとされ、近年では大変重要視されています。しかし、正確に測定できなければ意味をなさないため、ポイントを押さえておく必要があります。高血圧治療においては指や手首で測定するタイプよりも上腕で測定するタイプのものが推奨されるほか、測定するタイミングにも注意が必要です。毎日の測定値を定期的に医師に見せて治療方針の決定に用いる必要があります。

家庭血圧の測定におけるポイント

1. 測定する装置
上腕カフ・オシロメトリック法に基づく装置
2. 測定時の条件
[必須条件]
朝 起床後1時間以内、排尿後、朝の服薬前、座位1〜2分間安静後
晩(就床前)、座位1〜2分間安静後
[追加条件]
指示により、夕食前、晩の服薬前、入浴前、飲酒前など。その他適宜。
自覚症状のある時、休日昼間、深夜睡眠時等
3. 測定回数
1機会1回以上(1-3回)。あまりに多くの測定頻度を求めてはならない。
1機会に1回のみ測定した場合には、1回のみの血圧値をその機会の血圧値として用いる
4. その他
血圧測定はできるだけ長期間にわたり継続して行い、測定値はすべて記録しておく。

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尿酸(腎機能/血液検査)

尿酸(腎機能/血液検査)

尿酸(UA)はアスコルビン酸の服用により誤差を生じることがあるほか、サイアザイド系降圧利尿薬、サリチル酸製剤、フロセミドなどは上昇を誘因します。


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尿蛋白(腎機能/尿検査)

血圧(収縮血圧期 / 拡張期血圧)

腎機能は尿検査と血液検査で評価します。

尿検査では尿蛋白、尿中アルブミン、潜血などを検討します。これらにより糸球体能を評価することができます。糸球体能が低下または障害が起こると、蛋白、アルブミンの数値が上昇します。

尿蛋白は異常の原因により、

  1. 腎前性蛋白尿:多発性骨髄腫、横紋筋融解症、高血圧、心不全など
  2. 腎性蛋白尿:心不全、糸球体腎炎、ネフローゼ症候群、糖尿病性腎症、全身性エリテマトーデス(SLE)、ループス腎炎、腎硬化症など
  3. 腎後性蛋白尿:尿路感染症、結石症など

のように分類されています。


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尿潜血(腎機能/尿検査)

尿潜血(腎機能/尿検査)

腎臓や尿路に炎症や腫瘍などがある場合や膀胱炎、尿道炎、尿路結石などの疾患がある場合には、潜血反応が現れることがあります。溶血(溶血性貧血)によるヘモグロビン尿によっても陽性となることがあり、溶血性貧血を来す可能性のある解熱消炎鎮痛薬などを使用している場合は注意が必要です。また、抗血栓薬を使用している患者で陽性の場合は副作用の疑いがあり注意が必要です。

ただし、通常、尿中とは尿中に赤血球が排出されることをいいますので、尿潜血反応が陽性でもヘモグロビン尿(溶血が原因)、ミオグロビン尿(横紋筋融解症などが原因)の場合は、必ずしも血尿とはいえません。


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尿糖(糖尿病/尿検査)

尿糖(糖尿病/尿検査)

糖尿病、慢性膵炎、ステロイド投与は尿検査または血液検査にて糖が基準値を超える場合に疑われます。尿糖が基準値を超え、血糖が基準値以下の場合は腎性糖尿が考えられます。糸球体で糖が大量に濾過されると尿細管でのナトリウムや水の再吸収が抑制され多尿となるため、水分補給に気を付ける必要があります。


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クレアチニン(腎機能/血液検査)

クレアチニン(腎機能/血液検査)

クレアチニンはいわゆる老廃物にあたり、数値が高いほど濾過能力が落ちており、腎機能が低下していると考えられます。


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クレアチニン・クリアランス(腎機能/血液検査)

クレアチニン・クリアランス(腎機能/血液検査)

クレアチニン・クリアランス(CCr)は、糸球体の濾過能力を評価する指標として重要なものですが、実際の測定には採血以外に、一般に24時間の蓄尿が必要であり、患者の負担を考慮して、血清クレアチニンを用いた推算式で算出されることが多く、またこの数値はGFR(糸球体濾過量)の近似値を示します。

ただし、e-GFR推算式には体重が加味されておらず、筋肉量が低下した高齢者や小柄な患者では、高く推算され腎機能の低下が過小評価される可能性が考えられます(下図)。このような患者では過量投与とならないようCCrを用いる方が好ましいと考えられます。

クレアチニン・クリアランスの推算には上記のほか、Cockcroft-Gaultの式があります。

◆参考:クレアチニン・クリアランス(CLCr)と推算糸球体濾過量の体重による乖離

尿潜血(腎機能/尿検査)

尿潜血(腎機能/尿検査)

(木村利美:Clotman Press No.7, p6-7,2012, ターギス株式会社編)


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推定糸球体濾過量(腎機能/血液検査)

推定糸球体濾過量(腎機能/血液検査)

eGFR推算式は簡易法であるため、より正確な腎機能評価が必要な場合は、GFR(イヌリンクリアランス)測定やクレアチニン・クリアランス(CCr)測定(24時間尿)を行う方が望ましいとされています。

また、eGFR推算式には体重が加味されておらず、筋肉量が低下した高齢者や小柄な患者では、高く推算され腎機能の低下が過小評価される可能性が考えられます。このような患者では過量投与とならないようCCrを用いる方が好ましいと考えられます。

◆参考:日本腎臓学会のGFR区分(GFR値における腎機能障害の程度)**

日本腎臓学会では、腎機能をGFR値により下表のように区分しています。ただし、CKD(慢性腎臓病)の重症度診断は、GFR区分だけでなく、原疾患(糖尿病、高血圧、腎炎など)、尿蛋白量と合わせて評価して行います。

GFR区分 GFR(mL/分/1.73m2) 腎機能
G1 >90 正常または高値
G2 60~89 正常または軽度低下
G3a 45~59 軽度~中等度低下
G3b 30~44 中等度~高度低下
G4 15~29 高度低下
G5 <15 末期腎不全(ESKD)

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血中尿素窒素(腎機能/血液検査)

尿中アルブミン(腎機能/尿検査)

総コレステロール(脂質/血液検査)

総コレステロール(脂質/血液検査)

血液中のコレステロールを総称して総コレステロール(TC)と呼びます。コレステロールは水に溶けないため、血清中では蛋白質と結合して存在し、リポ蛋白と呼ばれています。動脈硬化の進展に強く影響を与えるため、食事療法、飲酒制限、禁煙指導、血圧管理が重要です。


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HDLコレステロール・Non HDL-C(脂質/血液検査)

HDLコレステロール・Non HDL-C(脂質/血液検査)

HDL-コレステロール(HDL-C)は血管壁に付着している余分なコレステロールを肝臓へ運んでいます。疫学研究(J-LIT)から、HDL-C値と冠動脈疾患発症率は逆相関することが示されています。

◆参考:日本動脈硬化学会・動脈硬化性疾患予防ガイドライン2012年版における
リスク区分別脂質管理目標値**

LDL-C、HDL-C、中性脂肪(TG)は一般的なスクリーニング値である基準値以外に、動脈硬化性疾患予防ガイドラインにおいて、一次/二次予防別、カテゴリー(絶対リスク)別に、LDL‐Cの管理目標値が定められています(下表)。ただし、これらの値は必ず到達しなくてはならないという値ではなく、あくまでも生活習慣の改善を基本とした、到達努力目標値とされています。

HDLコレステロール・Non HDL-C(脂質/血液検査)

一次予防の各カテゴリーは、NIPPON DATA80に基づき算出した絶対リスク(今後10年間の冠動脈疾患による死亡率)が以下のレベルである状態を意味します。また、糖尿病・CKD・非心原性脳梗塞の既往のある患者は高リスク群に分類されています。

  • カテゴリーⅠ(低リスク群):0.5%未満
  • カテゴリーⅡ(中リスク群):0.5%以上、2.0%未満
  • カテゴリーⅢ(高リスク群):2%以上

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LDLコレステロール(脂質/血液検査)

LDLコレステロール(脂質/血液検査)

LDL-コレステロール(LDL-C)はコレステロールの中でも最も重要な動脈硬化の指標です。数値については直接的に測定する方法と間接的に算出する方法があり、多くは間接法によるFriedewaldの式が用いられています。

◆参考:日本動脈硬化学会・動脈硬化性疾患予防ガイドライン2012年版における
リスク区分別脂質管理目標値**

LDL-C、HDL-C、中性脂肪(TG)は一般的なスクリーニング値である基準値以外に、動脈硬化性疾患予防ガイドラインにおいて、一次/二次予防別、カテゴリー(絶対リスク)別に、LDL‐Cの管理目標値が定められています(下表)。ただし、これらの値は必ず到達しなくてはならないという値ではなく、あくまでも生活習慣の改善を基本とした、到達努力目標値とされています。

LDLコレステロール(脂質/血液検査)

一次予防の各カテゴリーは、NIPPON DATA80に基づき算出した絶対リスク(今後10年間の冠動脈疾患による死亡率)が以下のレベルである状態を意味します。また、糖尿病・CKD・非心原性脳梗塞の既往のある患者は高リスク群に分類されています。

  • カテゴリーⅠ(低リスク群):0.5%未満
  • カテゴリーⅡ(中リスク群):0.5%以上、2.0%未満
  • カテゴリーⅢ(高リスク群):2%以上

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中性脂肪(脂質/血液検査)

中性脂肪(脂質/血液検査)

中性脂肪(TG)は冠動脈疾患発症率に影響を及ぼします。また、採血前日にアルコールを摂取すると検査値に大きな正誤差を与えます。

◆参考:日本動脈硬化学会・動脈硬化性疾患予防ガイドライン2012年版における
リスク区分別脂質管理目標値**

LDL-C、HDL-C、中性脂肪(TG)は一般的なスクリーニング値である基準値以外に、動脈硬化性疾患予防ガイドラインにおいて、一次/二次予防別、カテゴリー(絶対リスク)別に、LDL‐Cの管理目標値が定められています(下表)。ただし、これらの値は必ず到達しなくてはならないという値ではなく、あくまでも生活習慣の改善を基本とした、到達努力目標値とされています。

中性脂肪(脂質/血液検査)

一次予防の各カテゴリーは、NIPPON DATA80に基づき算出した絶対リスク(今後10年間の冠動脈疾患による死亡率)が以下のレベルである状態を意味します。また、糖尿病・CKD・非心原性脳梗塞の既往のある患者は高リスク群に分類されています。

  • カテゴリーⅠ(低リスク群):0.5%未満
  • カテゴリーⅡ(中リスク群):0.5%以上、2.0%未満
  • カテゴリーⅢ(高リスク群):2%以上

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総たん白

総たん白

食事により得られた蛋白質はアミノ酸に分解され、肝臓に運ばれて蛋白質に合成された後に各組織に運ばれます。蛋白質はアルブミンのほか多数のグロブリンからなります。グロブリンは通常電気泳動により、α1グロブリン、α2グロブリン、βグロブリン、γグロブリンに分けられます。そして、増減する蛋白質の種類により疑うべき疾患を判断できます。蛋白量の変化のみから特定の疾患を推定することはできません。


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アルブミン<Alb>

アルブミン

アルブミンは血清蛋白の約60%と最も高い比率を占めています。臨床的には栄養状態や肝・腎障害の評価に用いられます。アルブミン量の変化のみから特定の疾患を推定することができません。

血清アルブミンの増加は脱水以外では認められません。


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アルブミン/グロブリン比 (A/G比)

アルブミン/グロブリン比 (A/G比)

アルブミンとグロブリン濃度との比(A/G比)は血清アルブミンの減少およびグロブリンの増加を鋭敏にとらえることができる手段です。ただしA/G比の変化のみからは特定の疾患を推定することができません。個々の蛋白の増減を把握したい場合には血清蛋白分画検査を実施します。


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総ビリルビン

総ビリルビン

網内系においてヘモグロビンからビリルビンが合成、間接型ビリルビンとなり、肝臓でグルクロン酸抱合されて直接型ビリルビンとなり、これらを総称して総ビリルビンとします。

概ね非抱合ビリルビンが間接型ビリルビン、抱合ビリルビンが直接型ビリルビンに相当します。一般に総ビリルビンが2~3mg/dL以上に上昇すると、眼球結膜が黄染し、黄疸と気づきます。


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AST(GOT)

AST(GOT)

以前はGOTが通用していましたが、現在ではASTが一般的になっています。意義、基準値は同じです。

慢性肝炎と肝硬変の鑑別、アルコール性肝炎の診断、心筋梗塞急性期など筋疾患の診断に、ASTとALTの比(AST/ALT比)が用いられます。ASTが1000U/L以上の時は急性肝炎、劇症肝炎、薬剤性肝障害の原因追及をします。


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ALT(GPT)

ALT(GPT)

閉塞性黄疸や急性肝炎ではALTがASTより高くなる傾向にあります。以前はGPTが通用していましたが、現在ではALTが一般的になっています。意義、基準値は同じです。ALTの高値は肝障害にほとんど限定されます。


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γ-GTP

γ-GTP

γ-GTPは腎臓に多く分布していますが、血中γ-GTは肝・胆道・膵に由来します。γ-GTPは飲酒マーカーとして有名ですが、過度の飲酒でも上昇しない例(ノンレスポンダー)が10~20%ほど存在します。アルコール性肝障害では500U/L以上の上昇を示します。


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ALP

ALP

ALPはリン酸モノエステルを加水分解する酵素で至適pHをアルカリ側にもちます。至適pHが酸性の場合を酸性ホスファターゼとします。

ALP1~ALP6の6つのアイソザイムがあり、各アイソザイムは異なる臓器に由来するため、アイソザイムを調べて疾患の特定をすることができます。

◆参考:血清ALPアイソザイムの由来臓器

参考:血清ALPアイソザイムの由来臓器

引用抜粋:芝紀代子 編集「臨床検査技師 イエローノート 臨床編 2nd edition」メジカルビュー社発行


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糖(血糖、空腹時血糖)

糖(血糖、空腹時血糖)

血糖はBS(Blood Sugar)ですが、血中の糖質はほとんどがブドウ糖(グルコース、GLU)であるため、一般的にはGLUをみます。血中にはGLU以外にはわずかにフルクトースやガラクトースなどが含まれます。

血糖値は各種ホルモンによりコントロールされます。血糖値上昇に働くホルモンとしてはグルカゴン、コルチゾール、アドレナリン、成長ホルモンがあり、血糖値低下に働くホルモンとしてはインスリンが挙げられます。

高血糖が著明(600mg/dL以上)の場合は糖尿病性ケトアシド-シス、高浸透圧性非ケトン性昏睡の可能性があります。 低血糖(50mg/dL以下)の場合は生命の危険性があります。これらの場合は担当医師に連絡することが大切です。


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糖負荷試験(OGTT:oral glucose tolerance test)

糖負荷試験(OGTT:oral glucose tolerance test)

OGTTはブドウ糖を負荷してインスリンの反応を調べる検査です。糖尿病の場合は血糖の正常化に時間を要します。採血後は解糖作用によってグルコース値が低下するため、フッ化ナトリウムを添加して解糖を阻止します。

最近ではWHO基準である75gOGTT(10時間以上絶食した後、75gのブドウ糖の水溶液を飲み、2時間後の血糖値を調べて空腹時血糖値と比較する)が多く用いられています。空腹時(ブドウ糖負荷前)で126mg/dL以上、負荷後2時間値で200mg/dL以上の場合を糖尿病型とします。

また、正常型にも糖尿病型にも属さない場合を境界型とします。

◆参考:空腹時血糖値および75g経口糖負荷試験(OGTT)2時間値の判定基準(静脈血漿値、mg/dL)

参考:空腹時血糖値および75g経口糖負荷試験(OGTT)2時間値の判定基準(静脈血漿値、mg/dL)

随時血糖値≧200mg/dLおよびHbA1c(NGSP)≧6.5%の場合も糖尿病型とみなす。

正常型であっても、1時間値が180mg/dL以上の場合には、180mg/dL未満のものに比べて糖尿病に悪化するリスクが高いので、境界型に準じた取り扱い(経過観察など)が必要である。また、空腹時血糖値100~109mg/dLのものは空腹時血糖正常域のなかで正常高値と呼ぶ。

引用:

日本糖尿病学会「科学的根拠に基づく糖尿病診療ガイドライン2013」


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糖化ヘモグロビン<HbA1c>、グリコアルブミン<GA>、フルクトサミン、1.5-アンヒドログルシトール<1.5-AG>

糖化ヘモグロビン(HbA1c)、グリコアルブミン(GA)、フルクトサミン、1.5-アンヒドログルシトール(1.5-AG)

血糖値は食事の影響を受けやすい指標であるため、食事の影響を受けにくい指標として、糖化ヘモグロビン、グリコアルブミン、フルクトサミン、1,5-アンヒドロ-D-グルシトールが併用されています。

糖化ヘモグロビン(HbA1c)は蛋白質(ヘモグロビンのアミノ基)とブドウ糖が非酵素反応により結合したものであり、高血糖状態であるほど糖化される割合も高くなります。日本糖尿病学会(JDS)が定めた基準値(JDS値)は国際的な指標と異なることから、2012年4月よりJDS値×1.02+0.25%の換算を行ったNGSP値が正式に作用されています。

過去の血糖コントロール状態を把握する指標として、HbA1cでは過去1~2ヵ月、グリコアルブミン(GA)、フルクトサミンはいずれも1~2週間であり、グリコアルブミンもフルクトサミンもHbA1cに比べて近い過去の血糖コントロール状態を知ることができます。HbA1cに比べて早く大きく変動するため、治療効果の把握や薬剤投与量の指標に有用です。いずれも高値で糖尿病を疑います。逆に低値で糖尿病を疑うのが1,5-アンヒドロ-D-グルシトール(1,5-AG)であり、糖尿病で血糖コントロール状態が悪いと血中濃度が低下します。


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尿糖

尿糖

糖尿病、慢性膵炎、ステロイド投与は尿検査または血液検査にて糖が基準値を超える場合に疑われます。尿糖が基準値を超え、血糖が基準値以下の場合は腎性糖尿が考えられます。糸球体で糖が大量に濾過されると尿細管でのナトリウムや水の再吸収が抑制され多尿となるため、水分補給に気を付ける必要があります。


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赤血球<RBC>、ヘモグロビン濃度<Hb>、ヘマトクリット<Ht>

赤血球(RBC)、ヘモグロビン濃度(Hb)、ヘマトクリット(Ht)

赤血球数は文字通り末梢静脈血1μL中の赤血球の数を示します。ヘモグロビン濃度は赤血球の血色素の濃度のことであり、血液dL中の濃度を示します。ヘマトクリットは血液中の赤血球の容積比率を示します。いずれも貧血の有無を確認するために用いられます。赤血球自体が形態異常を示すことがあり、その赤血球分画によって疑う疾患を判断します。赤血球増加症には真性赤血球増加症と二次性赤血球増加症があり、二次性赤血球増加症には新生児、高地居住者、先天性心疾患チアノーゼ群、慢性肝疾患、エリスロポエチン産生腫瘍があります。


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白血球数

白血球数

好中球・好酸球・好塩基球・リンパ球・単球を総称して白血球と呼びます。白血球数とは文字通り末梢静脈血1μL中の白血球の数を示します。白血球数の異常のみでは原因の鑑別は困難であり、白血球分画によって疑う疾患を判断します。


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血小板数(PLT)

血小板数(PLT)

血小板数とは末梢静脈血1μL中の血小板の数を示します。血小板数は健常人でも大きな幅があり、日内変動も比較的大きいですが、10万個/μL以下を減少、40万個/μL以上を増加と考えます。血小板数>70万/mLで脳・冠動脈血栓や四肢の小動脈血栓など血栓症のリスクが上昇します。臨床的には種々の血小板減少症が重大であり、血小板数はその診断の基礎となります。


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平均赤血球容積<MCV>

平均赤血球容積<MCV>

赤血球指数には平均赤血球容積(MCV)、平均赤血球ヘモグロビン量(MCH)、平均赤血球ヘモグロビン濃度(MCHC)があります(Wintrobeの赤血球指数)。

それぞれ計算式としては

  • MCV(fL)=〔ヘマトクリット値(%)×10〕÷赤血球数(106/μL)
  • MCH(pg)=〔ヘモグロビン濃度(g/dL)×10〕÷赤血球数(106/μL)
  • MCHC(g/dL)=〔ヘモグロビン濃度(g/dL)×100〕÷ヘマトクリット値(%)

により算出できます。

同じ貧血であっても、MCVが基準値内・上回る・下回ることで正球性・大球性・小球性のいずれであるかがわかります。


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